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空間実験室2006事件簿(?):1 マスケン歩き旅(07月22日)

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おかげさまで空間実験室も今年で4年目。
本当に多くの出会いがありますが、
特に昨年から参加させていただいている「アサヒ ・アートフェスティバル( AAF)」では、
同じ思いをもった多くの方々とのネットワークも広がりました。

そのAAFで出会った、マスケンこと、舛田 健太郎という一人の青年がいます。
彼は、ある日思い立って、私たち空間実験室のある「青森」へと「歩き旅」をすると決め、
神奈川から青森までの道程を、19日間でたどり着きました。

途中、心配もしましたが、元気で再会できて本当にうれしかった。
そして元気に戻って行きました。ちなみに帰りは電車ですが(笑)。

マスケン本人がレポートした、「マスケン歩き旅」をご紹介しましょう。
(以上、空間実験室2006実行委員長 日沼禎子)

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【神奈川ー青森歩き旅】

神奈川は相模大野の自宅から空間実験室までの歩き旅を敢行しました。
ホントつらかった〜、九割九分ツライ。

青森迄歩いて行く、と言うプランに「おもしろそう、いっちょやりますか」という気になったのが運のツキだった。

意気揚々と歩き出すもつかの間、初日にして足はマメだらけ、筋肉・関節はバキバキ。
もう歩けないと思いました、正直。

五十キロも歩きゃ、やる事と言えば飯食って寝るのみ、大きな幹線道路沿いは行けども行けども変化がなくて味気ない、排ガスにはまみれ続けなきゃいけない、雨が降れば靴の中がグッショリのまま何時間も歩かないと目的地につかない(ゴアテックス機能せず)、ときには野宿もしなけりゃいけない。
雨と車が通り過ぎる音がするだけ、国道四号沿いの橋ゲタの下での夜、寂しさと不安。

本当に気がめいる。

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だからこそチョットした親切をされたときに身にしみたなー。

二日目に荒川を渡る橋上で偶然会った友人の伊藤くん、当初持っていなかった寝袋を貸してくれた上、缶詰をくれてメロンをごちそうしてくれた。
この旅で一番うまい食い物だった。
メロンを食うたびに思い出すでしょう。
そして別れ際に渡してくれた500円、「緊急用だから財布じゃないところに入れておきな」
このコインは宝だよ、本当に。尊敬できる男。

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福島までの道のり、炎天下を歩いていると、となりに突然車がついた。
恰幅のいいコワモテの男で一瞬緊張する。
昨日も歩いているところを見た、乗ってけ、という親切だった。
大変ありがたいが、歩き旅なので申し訳ありません、と断ると飲み物代にでもと1000円のカンパ。これもありがたかった。炎天下の下じゃ歩くだけでペットボトルも三本や四本すぐになくなってしまう。
なにより気持ちがうれしかった。

野宿あけの朝、仙台まで足を引きずりながら歩いていたときに声をかけていただいて、家で休んで行くか、と言われた事もあった。

秋田、鹿角花輪の飲み屋じゃ生を二杯もごちそうになった上、日本最古の芝居小屋「康楽館」のことから良い青天井ホテルの案内までしてもらえる。
康楽館ではちょうど中村勘三郎が襲名披露公演でやってきていて。
神奈川から歩いてきたって言えば絶対タダで見せてもらえるって、そういうとこなの秋田は、と自信満々で言われていたが、多分そんなことはない。
来年にでもこよう。

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楽しみといえば、ご当地料理やら、温泉も何度か。
福島牛+飯坂温泉はある意味この旅のハイライト(笑)

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四日目から六日間を共に歩き、そのハイライトに舌鼓を打った友人の佐藤くん。
彼には準備の段階から色んな局面で力をかしてもらった。

この歩き旅に短期間とはいえ一緒に行きたい、なんて言う変わった奴だが、長い友人といい語り種ができて良かった。

二人で鬼怒川を歩いて渡ろうとしてあえなく挫折したことが思い出される。
その上を東北新幹線は最速最短でがんがん行くのを尻目に遠回り、悔しいやら切ないやら。

全19日間、760キロ、一都八県。
宿で外国人と間違われるくらい皮膚が炭化。小学ウン年生の頃たたいた自己記録の更新は確定でしょう。

ほとんど脇目も振らずにあるいたから和やかな旅の思い出もナニもないが、全てゴールの喜びで帳消し。

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青森につけて本当に良かった。
つらかった分、ハンパじゃなくうれしいです。

青森についてからは空間実験室の方々のお世話になっております。
山下くんには家に泊めてもらったり青森の案内をしてもらいました。

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山下くんの気に入りだという津軽海峡が広く一望できるとこまで連れて行ってもらったが、ありゃいいところだった。こっちはうだるような暑さもないし、波音響く夜中の海ってのは気持ちいいものです。

日沼さんには市場で最高にうまいものを食わせていただいたし、禎子さんにはACACを、しょうこさんには三内丸山遺跡をとても丁寧に案内していただいた。

旅が終わったあとにいい思い出ができて大変うれしいです。

無事に終えることができたのは、最初から最後まで色々な方に助けていただけたおかげです。
感謝致します。

舛田 健太郎

【宿泊地】
6/20 目黒
21 草加
22 幸手
23 小山
24 宇都宮
25 西那須野
26 新白河
27 須賀川
28 二本松
29 飯坂温泉
30 仙台まで25キロ地点
7/1 仙台
2 古川(宮城)
3 一関
4 北上
5 盛岡
6 盛岡から35キロ地点
7 鹿角花輪
8 大鰐
9 古川(青森)

end

投稿者 spacelab : 20:14 | コメント (5) | トラックバック (0)

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コメント

たかこさんまで、そんな。。
その後も元気にやっております。

この元気を作品に転化するべく思案する日々を過ごしております。

しかし弘前藩、18日で大勢引き連れて江戸まできたなんて、同じ人間とは思えない(笑)
すごすぎです。

弘前藩の参勤交代の旅程は18日間だったそうで
今でも徒歩なら
大体一緒なんだな~

拝啓、ますけん様
その後、いかがお過ごしですか?
ますけんクンらしい、やさしくて、ていねいな旅のレポートですね。
来年は、某TV局「の「24時間•••」ですか?

おお、アップして頂けましたか!
禎子さん、たかこさん、ありがとうございます。

土谷さん
ありがとうございます!
って来年!?一生やりたくないですw

でも今回のことで今後どうするか腹が決まったし、やってよかったです。

マスケン、ゴールおめでとう!
スタートの時点では一波乱ありましたが(ナイショか?)、いやはや、無事ゴール出来て本当に良かった。ゴールの電話もらったときは感激したよ。
来年も頑張ってな〜。なんちゃって。

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